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眺めのいい部屋 (映画) : ウィキペディア日本語版 | 眺めのいい部屋 (映画)[ながめのいいへや]
『眺めのいい部屋』(ながめのいいへや、''A Room with a View'')は、E.M.フォースターの同名小説をジェームズ・アイヴォリー監督が1986年に映画化した作品。 == 概要 == 翌年のアカデミー賞に8部門で候補となり、脚色賞(ルース・プラワー・ジャブヴァーラ)、衣装賞、美術賞の3部門を受賞した。英国アカデミー賞では作品賞、主演女優(マギー・スミス)、助演女優(ジュディ・デンチ)、衣装デザイン賞、美術の5部門を獲得した。 オープニングにはプッチーニのオペラ『ジャンニ・スキッキ』の有名なアリア「私のお父さん」(''O mio babbino caro'')が使われ、ピクニックでのキスシーンでは同じくプッチーニのオペラ『つばめ』のアリア「ドレッタの夢」が内容とリンクさせ、共に効果的に使われている。音源は1983年にリリースされたキリ・テ・カナワの「プッチーニ・ヴェルディ・アリア集」(CBSマスターワークス、現ソニー・マスターワークス)で、サウンドトラックCDにも収録されたことで広く知られるようになった。なお、ヒロインの名前はルーシーであるが、イタリア旅行中にシャーロットがイタリア名でルチアと呼ぶ場面があり、これはドニゼッティのオペラ『ランメルモールのルチア』を意識したもの。このオペラはフォースターの第1作『天使が踏むを恐れる処』でイタリアに駆け落ちする英国女性を巡る騒動で、親類が彼女を追ってイタリアに旅行した際に観たのがこのオペラである。また、本作でピクニックの場面で女流作家ラヴィッシュが自作の概要としてシャーロットに語るのが、この小説のことである。なお、アイヴォリーはヘンリー・ジェイムズの小説『ボストンの人々』を映画化した前作『ボストニアン』の中で既に『ランメルモールのルチア』の音楽を使用している。 使用音楽の変遷が、原作同様にヒロイン、ルーシーの心境を表していて、クレジットにはないがベートーヴェンの「ヴァルトシュタイン」、シューマン、モーツァルトのピアノ・ソナタが使われている。なお、ヴァイス邸での夜会でルーシーが弾くシューマンのピアノ演奏を聴く客として本作のオーディションに落ちたジェームズ・ウィルビーがカメオ出演しているが、続く『モーリス』で当初予定されていたジュリアン・サンズが降りたことにより主演することになった。 1986年3月に全米公開後、世界各国で公開された。日本では1987年に公開されたが、「聖なる池」の場面での全裸での水浴びシーンが当時の規制では無修正で上映することが不可能だったため、部分修正とカットで処理された。充分な修正費をかけられなかったためであるが、その結果内容が飛ぶことになった。権利期間が過ぎ、再公開された際は新字幕無修正で正式公開された。その後の再々公開では字幕は初版に戻されたため、一部誤訳が残った。
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